生理痛を和らげるアロマおすすめ9選!効果的な香り&禁忌のアロマとは
女性にとって生理は健康のバロメーターとなる大切なもの。生理痛の重さは人それぞれ個人差がありますが、ほとんどの女性が生理痛のつらさを感じたことがあるのではないでしょうか。毎月生理が近づくたびに憂鬱になって日々の活動も思い切り楽しめない、そんな女性の皆様に生理痛のつらさを和らげるアロマをご紹介します。お気に入りの香りを見つけて心身共にリラックス。ブルーな数日間をハッピーに過ごしましょう。
2024年06月25日更新
記事の目次
憂鬱な生理痛はどうして起きるの?
生理痛はさまざまな要因が重なって起こるため明確な原因はわかっていませんが、主に2つのことに起因していると考えられています。
一つ目はホルモンバランスの変化によるものです。
排卵後に受精卵の着床を促し、胎児を育むため子宮内膜の環境を整える黄体ホルモン(プロゲステロン)が大量に分泌されます。
しかし受精、着床が成立せず生理が始まるとこの黄体ホルモンは急減。このため自律神経のバランスが崩れ頭痛や胃痛、イライラなどの不調を生むのです。
また、女性ホルモンのバランスを司るのは、卵巣にホルモン分泌を指令するホルモンを分泌する脳下垂体であり、精神的に強いストレスを感じることで、バランスが乱れてしまうことも関係していると思われます。
二つ目は子宮内膜や月経の経血内に含まれるプロスタグランジンの働きによるものです。
これはホルモンに似た物質で、生理が始まると増加し、子宮の収縮を促し経血を外へと排出しようとします。
陣痛時にも作用するこの物質は血管収縮を強め、腰痛や重いだるさ、冷えに関与し、胃腸の働きにも作用して、吐き気や下痢などの症状も引き起こしてしまいます。
また、身体が冷えて血行が悪くなると月経血の排出がスムーズに進みにくくなるため、経血を体外に出そうとしてプロスタグランジンの分泌量が増えます。
冷えが生理痛を更に重くしてしまうとも言われているのはこのためです。
生理痛と言われる不調はこれらの原因により起こるようですが、その程度は個人差があり、ほとんど感じない方から日常生活を送ることが困難になる重症の方までいるようです。
アロマにはどんな効能があるの?
医薬品とは違いアロマが生理痛の原因そのものを無くす、緩和するために身体に直接作用するというよりは、間接的に痛みを和らげる効果をもたらすと言ってもいいかもしれません。
ホルモンバランスの崩れから乱れた自律神経を整える、鎮痛や鎮静、身体を温めるなどアロマならではの緩やかな作用により痛みや各種不調を軽減させるということです。
また、香りによるリラックス効果によって精神的な落ち着きと癒しを感じることで生理痛のつらさを感じにくくすると言われています。
生理痛を緩和するおすすめアロマ
つらい生理痛を感じた時に効果的だと言われるアロマを厳選しました。
選ぶポイントは何よりも自分の好きな香りであること。たくさん試してお気に入りを見つけましょう。
ラベンダー
リラクゼーション効果が期待できるアロマとしてもっとも広く知られているのがラベンダーの香りではないでしょうか。
ヨーロッパを原産国とし、古代ローマ人も入浴の際にラベンダーを使用していたと言われるほど古くから愛用されてきた植物です。
その効能は幅広く認められていますが、なかでも炎症や痛みを抑える作用、抗感染症作用、火傷を始め皮膚疾患の治癒、また緊張緩和や心を落ち着かせる効果が高く期待できると言われています。
生理痛への作用としては頭痛やイライラを落ち着かせ、安眠効果も優れているようです。刺激も少なく、子どもから年配の方まで使えますが、妊娠初期は使用を避けましょう。
高品質でありながらもお手頃な価格が嬉しい商品。アロマ入門者でも気軽に試してみやすいはずです。
イランイラン
濃厚な甘い香りが特徴のイランイランは熱帯地方を原産地とする樹木で、高級ブランドの香水などにも使われています。
女性らしく官能的、華やかでゴージャスなどのイメージが強い香りですが、副交感神経を優位にするリラックス効果や誘眠作用に優れていると言われています。
また、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を高める効果や、皮脂バランスを整え、肌を美しくする効果も期待できるため、女性の強い味方でもあるようです。
これらの効能により、生理痛の緩和が期待できそうです。
天然のエッセンシャルオイルなので安心して使えそうです。エキゾチックな香りに包まれ至福のリラックスタイムを過ごしましょう。
ゼラニウム
ゼラニウムはピンクや白、赤の花を咲かせる南アフリカを原産地とする多年草。ヨーロッパでは古くから薬草として家庭栽培されてきたようです。
ストレスによる緊張を緩め、頭痛などにも緩和効果が期待できると言われています。
また、利尿作用、殺菌作用、さらにリンパの滞りを解消し、血流を改善して美肌効果も望めるようです。
ホルモン分泌を調整する作用があるため、排卵後から月経までの間のむくみやイライラ、PMS(月経前症候群)にも効果的です。
また、更年期の情緒不安定やストレス性の不調にもおすすめです。
高品質で自然な香りが楽しめる精油です。芳しい花の豊かな香りが広がり優雅な気分に浸れそう。
カモミール・ローマン
カモミールにはローマン・カモミールとジャーマン・カモミールがあります。香りも違い、用途もそれぞれに違いますが、どちらも生理痛には効果的です。
カモミール・ローマンは甘さと酸味が感じられ、「りんごのような」と表現されることが多いです。とても穏やかに効く鎮静作用が特徴の植物なので、子どもの癇癪を鎮めるためにも使われてきたと言われています。
また、頭痛、歯痛など痛みを和らげる効果、消化不良、下痢、嘔吐などの胃腸の不調を改善する効果も期待できます。この優れた鎮静作用によって生理痛緩和も望めそうです。
こちらもPMS(月経前症候群)にも、更年期障害にも効果的です。
たいへん貴重な精油ですが、ほんの1滴で十分な香りが広がります。手作りのスプレーや化粧水を作る方も多いそう。
クラリセージ
南ヨーロッパを原産とする多年草の植物で、昔から家庭で栽培されるなど親しまれてきました。不安や迷いなどを取り去り、精神を安定させ、強壮する作用があると言われています。
気分をすっきりさせ、集中力を高めたいときなどにも向いています。また、成分に含まれるスクラレオールが女性ホルモンと似たような作用があり、月経周期の乱れや閉経前後の不快な症状を緩和する役割があります。
また、鎮痛、抗痙攣作用もあるので、月経初日から2,3日目のひどく痛む場合、経血量を増やしてしまうかもしれませんが、ラベンダーやイランイランなどとブレンドして下腹部に塗布するのもおススメです。
通経作用があるので、妊娠中は使用不可ですが、出産準備や分娩時に使用されることもあります。
女性のためのアロマと言っていいほど、生理周期によって揺らぐ心身のバランスを整えてくれるアロマオイルです。他の香りとも合わせやすいのでブレンドオイルにもおすすめです。
ネロリ
ビターオレンジ(日本ではダイダイ)の木に咲く花から抽出されるネロリ。イタリアのネロラ公国のアンナ・マリア妃が愛用していたことからネロリと名付けられたそうです。
心を落ち着ける深い鎮静作用が期待でき、安心感を抱き幸福な気分をもたらすと言われています。
ホルモンバランスの乱れや、自律神経の乱れによるイライラや落ち込み、PMSの緩和や、生理中の不快感を鎮める働きが期待できます。
また、新陳代謝を促すとも言われているので、肌や髪のケアにも使用されています。ローズやジャスミンとい同じく抽出量が少なく希少性が高いため、とても高価になりやすいようですが、その香りの魅力と効能により愛用者が多くいます。
優しく甘い柑橘系の香りは、上品な女性らしさを感じさせます。貴重で高価ではありますが、少しずつ大切に使うことで十分価値があるはずです。
サイプレス
ヒノキ科の針葉樹であるサイプレスは西洋ヒノキと呼ばれるほど日本のヒノキに近い香りをしています。森林浴をしているような深い癒しを感じることができるのが魅力。
心を落ち着かせ、自律神経のバランスを整えて、副交感神経の働きを高め、血液循環を促すので、身体の隅々まで血液がめぐり、気持ちも向上してくきます。
ホルモンバランスを整える効果も期待できるので生理痛緩和、むくみや食欲増進、情緒不安定などのPMS、更年期に症状にもおすすめです。
また、咳などの喉の症状を和らげる作用もあるので、風邪などのときにはアロマバスにして入浴するとよいかもしれません。
日本人にとってはなじみ深く好まれる香りなので家族で使うのもおすすめですが、妊娠初期は避け、妊娠中期、後期も体調に気を付けながら使用した方がよいでしょう。
オーガニックのアロマオイルは穏やかながらもほんの数滴でしっかりと香りを放ち、森のなかにいるような心地よさを感じることができます。
ローズ オットー
数ある精油のなかでも最も貴重なものの一つとされているローズ。抽出方法の違いにより「ローズ アブソリュート」と「ローズ オットー」の2種に分かれます。
どちらもたいへん稀少で、高価ではありますが、女性特有の不調や精神的な落ち込みを和らげ、贅沢で優雅な気分にしてくれると言われています。
ホルモンバランスを整え、生理不順や生理痛、更年期障害の緩和にも効果的。子宮の機能を高めるとも言われているようです。香りの印象が違うので、好みで選ぶと良いでしょう。
「アロマオイルの女王」と言われるほど貴重なローズの香りこそ、人工的な香りと天然の香りとの違いがはっきりわかってしまうものです。女性としての自信を高めたいときにもすすめの香りです。
ブレンドオイル
数種類の精油を組み合わせてオリジナルの香りに作り上げたブレンドオイル。アロマの知識がある方は自分で好みの精油を配合してお気に入りを作るのもおすすめです。
香りのタイプ別、または、気になる症状別にブレンドされた商品もたくさん販売されています。
生理痛、生理前のイライラ、精神的な落ち込みなど自分が抱えるトラブルを解消してくれるブレンドオイルをチェックしてみましょう。
女性ホルモンバランスプランナーが提案する、女性の悩み別に効果的なブレンドアロマオイル。
症状別に「柔」「安」「艶」の3種類が発売されています。お得な3本セットもあるのでまずは試してみるのもよさそうです。
ラベンダー、ゼラニウム、サイプレスなど女性ホルモンのバランスを整える効果が期待できる精油が配合されていて、どれも心地よい香りばかりのラインアップです。
アロマの禁忌事項と生理中におすすめできない香り
エッセンシャルオイルは天然の植物から抽出されるエキスをベースに作られているため、身体に穏やかに作用するものです。
劇的な効果が期待できない反面、副作用の心配も少ないのが特徴ですが、症状によっては使用を控えるべき精油があります。必ず確認してから使うようにしましょう。
アロマオイルは、植物の成分が凝縮されたものなので、肌に直接使うと刺激が強すぎる場合があります。必ずキャリアオイルや水、エタノールなどで希釈してから使用しましょう。
ラベンダーは原液でも使えると言われていますが、マッサージの場合は、顔で1%以下、体で2%以下に希釈してください。いずれの場合も、パッチテストは必須です。
また、妊娠中はすべてのエッセンシャルオイルにおいて自己判断で使用するのは避けましょう。特に妊娠初期は流産を招くこともあるので慎重にならなくてはいけません。
正しい知識を持ち使用することで、安心してエッセンシャルオイルの高い効果を引き出しましょう。
生理中におすすめできないアロマ
- クラリセージ
- マジョラムスィート
- フェンネル
- ゼラニウム
女性ホルモン調整作用があるアロマオイルの中には、重い生理痛の際に使用すると、一時的に痛みが酷くなるものがあります。
生理中は、ホルモンバランスの変化により、体調や精神状態が不安定になりやすいです。
刺激が強いアロマオイルや、ホルモンバランスに影響を与えるようなアロマオイルは避けましょう。
心身をリラックスさせてくれるような優しい香りのアロマオイルを選ぶことが大切です。
アロマポットやディフューザーで香りを漂わせる
精油を電気の熱で気化し香りを漂わせるアロマポットや、水を加えミストにして拡散するアロマディフューザーがもっとも人気のある使い方です。リビングや寝室をお気に入りの香りで満たしましょう。
優しいデザインと柔らかな光で癒しの空間を演出します。
アンティーク風のデザインがお洒落。タイマー機能や3種のライト機能が付いているも嬉しいアロマディフューザー。
アロマバスでリラックス
お気に入りの精油を数滴バスタブに入れて香りを楽しむアロマバスはリラックス効果が抜群と言われています。天然塩に混ぜてバスソルトを作ってみるものおすすめです。
皮膚の弱い方は精油の濃度を薄めてから慎重に試しましょう。足浴など部分的に試してみるのも良いと思います。
アロママッサージで腹痛、腰痛をケア
肌に使用する場合はキャリアオイルなどで十分希釈してから使うようにしましょう。つらい部分を直接マッサージすることで痛みを緩和できます。
生理中のアロマの禁忌事項に関するよくある質問
生理中は、ホルモンバランスの変化による体調不良や気分の落ち込みなど、様々な悩みを抱えている方が多いのではないでしょうか。そんな時に役立つのが、アロマオイルです。
アロマオイルの優しい香りは、心身をリラックスさせ、不調を和らげてくれます。しかし、生理中には注意すべき点もいくつかあります。
ここでは、生理中のアロマの禁忌事項に関するよくある質問にお答えし、快適な生理期間を過ごすためのヒントをご紹介します♪
生理中にベルガモットは使えますか?
生理中にベルガモットのアロマオイルを使用することは基本的に問題ありません。
ベルガモットは、気分をリフレッシュする効果があり、生理による落ち込みや憂鬱な気分を改善するのに役立ちます。
ベルガモットは光毒性があるため、使用後は直射日光を避け、肌が敏感な場合はパッチテストをしてから使用してください。
肌につけてはいけないアロマは?
柑橘系のアロマオイル(ベルガモット、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、マンダリンなど)は、光毒性があり、肌につけて紫外線を浴びると、シミや色素沈着の原因となる可能性があります。
また、フェンネル、ペパーミント、セージ、ローズマリーは刺激が強く、肌荒れや炎症を起こす可能性があります。
肌につける代わりに、アロマディフューザーで香りを拡散させたり、ルームスプレーとして使用するなど工夫して楽しみましょう。
寝る前に良いアロマは何ですか?
就寝前には、ラベンダーやカモミール、スイートオレンジ、ヒノキ、サンダルウッド、ゼラニウムのアロマオイルがおすすめです。
リラックス効果と安眠効果があり、不眠や不安を解消するのに効果があります。
アロマディフューザーで香りを拡散させたり、枕に数滴垂らしたり、アロマバスに入れたりして楽しむことができます。
自律神経に良い香りは?
交感神経を活性化させたい場合は、レモン、グレープフルーツ、オレンジ、ベルガモットなどの柑橘系のアロマや、ローズマリー、ペパーミントなどの香りがおすすめです。これらの香りは、気分をリフレッシュさせ、やる気を高めてくれます。
副交感神経を活性化させたい場合は、ラベンダー、カモミール、ゼラニウム、イランイランなどの香りがおすすめです。これらの香りは、リラックス効果と安眠効果があり、心身をリラックスさせてくれます。
香りがもたらすリラックス効果は生理痛を和らげ幸せ気分に!
つらく不快な生理痛を薬だけに頼って乗り切ろうとする前に、心地よいアロマの香りでリラックスしてみてはいかがでしょうか?
ホルモンバランスによる不調には気分を落ち着かせるアロマの力が思った以上に効いてくれることがあります。
まずは好きな香りを見つけることから始めてみましょう。
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。